浮気・不倫が発覚したとき、あなたはどのような行動を取りますか?信じていた夫や妻に裏切られたら、「許せない!懲らしめたい!」と考えてしまうのも人として自然なことといえるでしょう。

しかし、不倫相手に対しどのような方法でも良いというものではありません。許せない気持ちはわかりますが,感情的になって相手を責めてしまうと,万が一,不貞行為がなかった場合に不当請求であるとして,反対に損害賠償責任を追及されることもあります。

浮気・不倫があったとしても不適切な対応をすると,同様に損害賠償責任を追及されたり,請求できる慰謝料が減額されたりする可能性があります。

ここでは,浮気・不倫相手にしてはいけないことをお伝えします

1,浮気、不倫相手に対する脅迫、強要、恐喝

不倫されると、相手に慰謝料を払わせるために脅迫してしまう方がいます。
たとえば「慰謝料〇〇円を払わないなら家族を痛い目に遭わせるぞ」「家を燃やすぞ」などと告げるケースなどです。しかし相手を脅してお金を払わせると「恐喝罪」になりますし、相手がお金を払わなくても「恐喝未遂罪」が成立する可能性があります。

またお金を要求しなくても犯罪になるケースがあり、注意が必要です。たとえば「土下座しないと殴るぞ」などと言って義務のないことを無理にさせたら「強要罪」になります。
何らかの行動を強要しなくても「家族を痛い目に遭わせるぞ」「不倫を会社にばらすぞ」などと脅しただけで「脅迫罪」が成立します。

不倫相手を脅したり暴行や脅迫を手段としてお金を要求したりしてはなりません。

 

2.浮気・不倫相手への怒鳴り込み

浮気・不倫相手の家や職場に直接出向いたり,電話で連絡したりすることは控えてください。

不倫されると、くやしくなって不倫相手の職場を訪ねていき「この人はうちの主人(妻)と不倫しています!」などと周囲に触れ回ってしまう方がおられます。
しかしこのようなことをすると、不倫相手に対する名誉毀損となる可能性が濃厚です。

また相手の職場に不倫の事実を広めたからといって相手が辞職に追い込まれるわけではないので、何の解決にもなりません。職場に嫌がらせするのはやめましょう。

3,職場不倫の浮気相手に対する退職強要

職場不倫だった場合でも,浮気相手に対して退職の強要はできません。職場に不貞行為の事実をばらし,浮気相手に退職を強制すると,浮気相手から不貞行為の慰謝料以上の損害賠償請求をされるおそれがあります。ただし,浮気相手が自分の意思で退職する場合は問題ありませんので,退職の意思の確認をするのもひとつの手です。

また,復縁を防ぐために,和解書に「職務との関連性がない私的な接触を持った場合,追加で違約金を支払う」などの一文を記載することをおすすめします。

4,嫌がらせ電話

不倫が発覚すると、不倫相手に嫌がらせの電話をする方がおられます。
脅迫的な言葉を告げるケースもあれば無言電話をかけ続けるケースもあります。
しかし電話越しでも脅迫したら「脅迫罪」が成立しますし、無言電話によって相手がうつ病になったら「傷害罪」が成立する可能性もあります。
嫌がらせ電話をしても不倫トラブルを解決できるわけではないので、こういった行動も控えましょう。

5,浮気・不倫相手の両親に対する慰謝料請求

慰謝料を支払う責任があるのは浮気・不倫相手ですので,両親に慰謝料を請求することはできません。支払い義務がないので、法的には請求が不可能です。いかにも両親に支払い義務があるかのように告げてだまして慰謝料を支払わせたら詐欺になる可能性がありますし、両親を脅して慰謝料を払わせたら恐喝罪になる可能性もあります。

無関係な親族への慰謝料請求はトラブルの元なので、控える方が良いでしょう。

6,ネット名誉毀損

最近では、自分のブログやSNSアカウントを運用されている方も増えており、不倫されたことがくやしくて、これらのメディアに不倫の事実を書き込み相手の名誉を毀損するケースが頻繁にみられるので注意が必要です。

ネット上に相手を特定できる形で不倫の事実を書き込むと「名誉毀損罪」となる可能性が高くなります。

また「不倫女」「ゲス野郎」などと罵るだけでも侮辱罪となる可能性があるので、ネット上で感情的な投稿をしないように注意してください。

 

まとめ

不倫されたときには、法的に正しい方法で対応しましょう。
不倫相手に対する損害賠償請求権(慰謝料請求権)が認められるので、正当な方法で権利を行使してできるだけ高額な慰謝料を支払わせるのが正しい対処方法です。

脅迫や恐喝ではなく「不倫によって慰謝料支払い義務が発生していること」を告げて慰謝料請求を進め、合意や裁判によって支払いをさせるのです。裁判で判決が下されても相手が支払いに応じない場合、給料や預貯金、保険等の差押えも可能です。

不倫相手に対し、安全な方法で慰謝料請求を進めるなら弁護士によるサポートが必要となります。ご自身で対応すると極端な対応をしてしまいそうなケースでは、お早めに弁護士までご相談下さい。