パートナーの不倫が発覚した際に、慰謝料を請求しても、「時効だから」と開き直られたりしていませんか?不倫の慰謝料請求には、時効がありますが、ケースや請求相手によって期間は異なります。

慰謝料の時効は3年

浮気による慰謝料請求の時効は、原則として3年で時効となります。

請求する慰謝料の名目によって起算日が異なります

①不貞行為を知ったことにより生じた精神的苦痛に対する慰謝料
  不貞行為や浮気相手の存在を知った日から数えて3年となります。

②不貞行為が原因で婚姻関係が破綻したことにより生じた精神的苦痛に対する慰謝料
  不貞行為により婚姻関係が破綻した時からカウントされます。

③不貞行為が原因で離婚したことにより生じた精神的苦痛に対する慰謝料
  離婚した日から数えて3年です。

※相手の顔は知っているが,名前や住所までは分からないなど,浮気・不倫相手を特定できない場合,時効期間のカウントは開始されません。

※令和2年3月31日までに20年が経過している場合は,改正前の民法が適用され,除斥期間の経過により慰謝料は請求できません。

浮気相手に対して慰謝料を請求するのであれば、不貞行為の証拠と相手の素性も知っておく必要があるのです。

時効は延長可能

パートナーの浮気による慰謝料請求の時効は原則として3年ですが、時効のカウントを途中で更新させることも可能です。

時効の更新が行われることで、改めて更新した時点から時効が起算されることになります。

つまり、時効の更新を行うことでいったんリセットされて、また消滅時効期間がカウントされる仕組みです。

時効の更新は不法行為によって損害を受けた側が、慰謝料を請求するときに不利益が生じないように設けられた制度です。

ただ、除斥期間を更新することはできないので、浮気の事実を把握したときには速やかに慰謝料請求の手続きを行うことが重要だといえます。

更新をする4つの方法

①裁判で請求する

裁判で慰謝料請求を行う方法ですが、判決が下されることで時効が10年に延びます。

判決が出るまでの間に時効を迎えても問題はなく、また判決後にパートナーが慰謝料を支払ってくれなかったとしても、10年あれば差押えなどを行えます。

②内容証明郵便を送る

内容証明郵便を送る方法ですが、相手に対して書面で慰謝料請求を行うことで時効の完成を6ヶ月猶予させることができます。

ただ、一度だけしか行えない方法でもあるので、時効を更新させながら他の方法を模索することも大切です。

③債務を承認させる

相手に債務があることを承認させる方法です。

時効が成立するまでにパートナーに浮気の事実を認めさせ、慰謝料を支払う約束を書面で取り付ける方法があります。(ただし、パートナーによる承認によって不貞相手への請求の消滅時効期間が更新されることはありません。) 

しかし、パートナーが素直に認めればよいですが、浮気の事実を巡っては揉めてしまうこともあるので弁護士への相談も検討することが大切です。

④仮差押え・仮処分・差押え

パートナーが慰謝料の支払いに関して承諾しており、公正証書がある場合には差押えなどを実行できます。