別居中の浮気は不貞行為になる?別居の経緯による違いや慰謝料請求について解説
2023.10.30
2023.09.11
浮気されているかもと思った際に、盗撮つまり隠し撮りをして「浮気の証拠にしたい」と考える方も多くいるでしょう。
浮気の証拠として、どんな内容の写真や動画であれば認められるのでしょうか。
しかし、盗撮の行為そのものが犯罪や違法になってしまう点についても十分に気をつけましょう。
この記事では浮気の証拠や調査に有益な情報についても紹介します。
まず「浮気現場の盗撮をしたい」と考えている方に前提として知っていただきたいことは、盗撮や盗聴を行うこと自体が犯罪になったり、違法として扱われる可能性が高いということです。
いくら恋人同士であっても、「自分がいないときに部屋に誰かを連れ込んでいるかもしれない」「浮気しているかもしれないから」という理由でも何であれ、彼氏や彼女の自宅内に勝手に盗聴器やカメラを仕掛けることは避けましょう。他人の家や他人の持ち物に盗聴器やカメラを仕掛けることは、住居侵入罪や器物損壊罪に問われることがあります。
同居している夫婦が自宅に盗撮用のカメラや盗聴器を配置することは「問題ない」とされることが多いですが、自宅をが浮気現場になっている可能性は低く、隠し撮りしたところで得られるヒントは限られているでしょう。
他人の家に侵入して盗撮することは、撮影した人が罪に問われるリスクが高すぎます。浮気の事実が明らかになったとしても、今後話し合いを進める際に立場が弱くなってしまいかねないため、おすすめできません。
浮気とは一般的に肉体関係を持つことを指します。
婚姻関係や客観的に見ても婚約関係にあるカップルの場合、浮気は不貞行為となり、慰謝料や離婚、婚約解消の請求ができるようになります。
しかし、実際に肉体関係があったかどうかを立証するにはハードルが高いことも事実です。
それでは実際に浮気の証拠として使われる写真や動画というのは、どのように撮影したものなのでしょうか。
客観的に見ても明らかに肉体関係があったと認められるのが、ラブホテルや自宅を出入りしているところを撮影したものです。
ホテル街を一緒に歩いているだけでは不十分で、ラブホテルの玄関を出入りしているものが望ましいです。
また、パートナー本人であることがわかるものである必要があります。 浮気相手の自宅を出入りしているものも証拠となりますが、「酔っていたから自宅に送り届けただけ」「他にも人がいた」などと言い訳される可能性もあります。
しかし定期的に浮気相手の自宅を出入りしている場合、客観的に見ても浮気行為があったことが予想できます。可能であれば複数回の瞬間を撮影できると良いでしょう。
ラブホテルや自宅で一定時間パートナーと浮気相手が一緒にいることがわかるものでないと、肉体関係があったという証拠にはなりません。
撮影するカメラの時刻設定が正しく行われているかどうか、あらかじめ確認しておきましょう。
「ラブホテルや自宅を何時何分に入り、何分後の何時何分に出て行った」という具体的な日時がわかるものだと、証拠としての効力が高くなります。
浮気の決定的な証拠として、盗撮された写真や動画ではなく「パートナーや浮気相手、本人達の意志で撮影されたもの」も一例としてあげられます。
にわかには信じられない話ではありますが、アブノーマルな関係に盛り上がってしまい、自分たちで性行為そのものやそれに近い姿を記録していることは、実際にありえます。 盗撮しなくても、本人達が言い逃れできない証拠を残してくれている場合は、パートナーのスマホやPCを調べることで発見できることがあります。
しかし恋人同士や夫婦同士であっても、勝手にパートナーのスマホやPCを盗み見ることはプライバシー保護の観点でおすすめできません。何か他の理由をつけてスマホを借りたり、カメラロールを確認できる方法がないか探ってみることもできます。
ここまで浮気の証拠として認められる写真や動画について紹介しましたが、必ずしも証拠として認められないものの例についても触れます。
肉体関係があったことが想像できなかったり、客観的に見ても明らかに「浮気をしている」とはいえないものがあてはまります。
ラブホテルよりも一般的に利用される、シティホテルやビジネスホテルに出入りする様子を撮影したものでは、証拠として不十分です。シティホテル内にはレストランやラウンジ、バーなどもあり不特定多数の人があらゆる目的で利用しています。ビジネスホテルであっても、基本的には出張や簡易的な旅行で利用されることが多く、同じ部屋を利用しているとは限りません。
しかし、実際の浮気や不倫の現場としてシティホテルやビジネスホテルはよく利用されます。ラブホテルよりも証拠を立証しにくく、事前にオンラインなどで空室状況を確認して予約ができることで、部屋で待ち合わせることも可能です。
宿泊せずに数時間でチェックアウトしてしまえば、ラブホテルの休憩のように利用できます。
このような場合は、自宅から近いシティホテルやビジネスホテルを定期的に複数回利用している証拠を押さえることで、浮気の証拠として認められやすくなります。 もちろん、肉体関係の証拠とはならない食事をしただけのもの、手をつないでいるだけのもの、抱きしめ合っているだけのもの、キスをしているだけのものに関しても不十分です。手をつないだりキスをしているものは限りなく恋愛関係が想像できる黒に近いグレーですが、「肉体関係があったか」という観点ではいくらでも言い逃れされてしまう可能性もあるのです。
しかし撮影できた場合はその他の証拠写真と一緒に提出することで、より浮気を裏付けることができるでしょう。
浮気の証拠として撮影された写真や動画が、加工されたものは認められません。
顔や状況や分からないほどピンボケしていたり画質が粗い不鮮明なものである場合も、証拠として不十分です。
もし納得のいく証拠が集められなかったとしても、画像や動画を偽装したり浮気をでっちあげるようなことは絶対にやめましょう。
偽装の罪に問われてしまうリスクが高すぎます。
浮気の証拠を集めるためには条件をそろえて時間をかける必要がありますが、そこまでして証拠を集めるメリットはあるのでしょうか。
もちろん、「パートナーがどんな行動をとっているのか」「今後自分を大切にしてくれるのか」というのは気になると思います。
単純に「事実を知りたい」という気持ちもあるでしょう。
少し冷静になって、浮気の証拠を集めるメリットについても理解しておきましょう。
夫や妻の浮気など、婚姻関係がある場合は浮気=不貞行為となり、慰謝料や離婚請求ができます。
単なる不仲や価値観の違いという理由で離婚した場合は、慰謝料請求できるほどの損害を被ったとは言えず、夫婦間の財産分与はあっても基本的に平等に扱われます。
しかしどちらかの不貞行為が確実なものとなれば、それを理由に浮気された側は浮気した側に慰謝料と離婚を請求できます。離婚せずに慰謝料だけ請求することもでき、パートナーが既婚者である不倫関係と知りながら肉体関係を持っていた浮気相手に対しても請求することができます。
結婚も婚約もしていないカップルの場合、どちらかの浮気によって慰謝料請求することは難しいです。
浮気の証拠をつかむことで、一方的に違う理由で離婚されることを防ぐことにも役立ちます。
例えば夫が不倫相手の女性と一緒になるために「妻と別れたい」となった場合、浮気の事実をひた隠しにして円満に離婚し、慰謝料請求を逃れようとするでしょう。
妻との間に子どもがいる場合の面会条件や、財産分与など夫の求める条件を聞きながら話し合っていかねばなりません。
しかし浮気の証拠があれば夫側に不貞行為の非があるとなり、夫側が不利になります。 浮気の確実な証拠を防ぐためには、一方的に離婚されることを防いだり、いざ離婚するとなった場合の条件交渉に役立つでしょう。
経済的な理由や子どもの成長を優先して、「浮気は許せないが今は離婚したくない。しかし浮気を認めさせたい」という方に有益となります。
証拠をもとに浮気を認めさせることで、「パートナー自身がきちんと反省するのかどうか」「自分との関係を今後どうしていきたいと思っているのか」など、普段は改まって話し合えないようなことをじっくりと話すチャンスでもあります。
もし証拠がなければ「浮気はしていない」と永遠に言い訳を繰り返され、自分の行いを認めない人もいます。
しかし決定的な証拠があれば言い逃れもできなくなり、向き合う必要が出ます。 実際に結婚していないカップルがどちらかの浮気をきっかけにした別れ話になり、「別れたくない」「本命を手放すのは惜しい」と感じて結婚の話が進んだとということもあります。
逆に婚約中の相手であれば、「浮気するような人と結婚しなくてよかった」ということもあります。
どちらかが浮気をしている場合、そのカップルの関係は平等ではなく望ましいものではないですよね。対等に二人の未来にについて話し合うためにも、浮気の事実を認めさせることをおすすめします。
この記事では、パートナーの浮気を疑って「盗撮して浮気の証拠をつかみたい」と考えている方にとって有益な情報をまとめました。個人が盗撮行為を行うことは法律上問題になる可能性が高く、リスクを背負ってしまいます。
せっかく盗撮に成功したとしても、それによって自分が不利になってしまうこともあるのです。
浮気の証拠を確実に得るためには、探偵事務所や調査会社などのプロの力を借りることをおすすめします。そのような客観的な視点で機関がまとめた資料は浮気した本人からすると言い逃れできず、実際に離婚や慰謝料請求をする際にご自身を守ってくれるはずです。
パートナーの浮気を疑ってもやもやとした気持ちを抱えている方は、勇気を出して一歩踏み出してみてはいかがでしょうか。
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