別居中の浮気は不貞行為になる?別居の経緯による違いや慰謝料請求について解説
2023.10.30
2023.10.02
芸能人や有名人の不倫はよく話題になりますが、「実は現在不倫をしている」「不倫をしたことがある」という人も多いのではないでしょうか。
個人がスマホを持つ時代になり、パートナーに隠れて連絡をしたり逢瀬を重ねることがより簡単になったことも背景にあります。道ならぬ恋愛に燃え上がりがちな不倫ですが、その末路はどうなってしまうことが多いでしょうか。
この記事では不倫の末路でよくあるパターンを実例とともにご紹介します。
結婚している相手がいながらも不倫をする当事者同士は、「どうしてもっと早く出会わなかったのだろう」「この人と結婚していたら幸せだろう」「夫(や妻)にはない魅力がある不倫相手が大好きだ」など、恋愛関係が続いているうちはその関係に酔いしれることでしょう。
仕事や家事、育児という「日常の現実」から離れて甘い時間を過ごすのが不倫ですが、その末路は悲惨なものになることが多いのも事実です。
不倫をすると、配偶者から慰謝料を請求される可能性があります。「不倫」や「浮気」という言葉は一般的によく使われている言葉ですが、法律用語ではありません。慰謝料や離婚を請求する場合やそれにかかる裁判では、民法第770条にある「不貞行為」が使われます。
不貞行為とは、「自由な意思に基づいて、配偶者以外の異性と性的関係を結ぶこと」を意味します。 つまり結婚している相手がいながらも、セックスという不貞行為を行う損害賠償として慰謝料を請求されるのです。例えば夫が不倫した場合、妻は夫と不倫相手の女性の両方に慰謝料請求できます。
また不倫相手の女性が結婚しているダブル不倫の場合、その女性の夫からも慰謝料請求される可能性もあります。 金額は数十万円~300万円程度で、不貞行為の回数や期間、小さい子どもがいるかどうか、不倫によって夫婦関係が破綻し離婚や別居に至ったかどうか、などで慰謝料の相場は変わってきます。
また代理人で弁護士をたてた場合、弁護士へ支払う費用も発生します。 それらの金額を躊躇なく支払える人は少ないでしょう。
不倫の末路には多額の慰謝料請求という、金銭的なリスクが常について回っているのです。
不倫の末路は離婚に至ることも大いににあります。
配偶者が不倫(不貞行為)をした場合、離婚を請求できるのです。「性格の不一致」や「価値観の違い」などが離婚原因の場合は、話し合いや離婚調停で双方が納得できずに時間がかかることが多いです。しかし不貞行為が認められている場合は、離婚請求の立派な理由となります。 離婚した場合、子どもの親権を手放さなければいけなくなることや、親権がないものの養育費を毎月支払わなければならなくなる可能性も十分にあります。また離婚したからといって、不倫相手と再婚できる保証があるわけでもありません。
不倫の末路としてバレた場合でも、話し合いによって再構築を選択する夫婦もいます。
しかし、再構築したからといって「あの時にパートナーに浮気されて深く傷ついた」「またいつか浮気されるのではないか」という不安やトラウマは、今後の日常生活でも不倫・浮気された側が完全に消し去ることはできないでしょう。 将来的に異性をまじえた飲み会などに参加しにくくなったり、喧嘩した時に過去の不倫話を話題に出されて不利な状況になることもあります。
子どもが大きくなってから熟年離婚に発展し、孤独な老後を過ごすこともあるでしょう。このように離婚せずに再構築した場合でも、不倫がなかった頃には戻れないと末路になることが想像できます。
不倫による肉体関係で、女性が妊娠してしまうこともあります。どんなに避妊をしていたとしても、避妊具の不備やピルの飲み忘れなど、100%の確証はないと言われています。妊娠によって初めて、不倫している当事者同士が起きている事の重大さに気づくこともあるでしょう。
例えば妻子ある既婚男性が独身女性と不倫関係にあり、女性が妊娠したことで我に返り「妻に顔向けできない」「愛人との子どもは養育できない」と決断し中絶に至る場合もあります。恋人関係を気軽に楽しんでいる不倫男性も、将来のことまで考えている人はそこまで多くないかもしれません。妊娠してしまうことで女性の精神的・肉体的なダメージは大きく、男性もサポートが不十分で結局破局する末路も考えられます。 妊娠したことによる慰謝料や、不倫相手の配偶者に連絡されるなどのリスクも高まります。
不倫の末路として、破局を迎えることが多いのも事実です。不倫(=不貞行為)は不法行為であるものの、犯罪ではありません。そのため不倫にのめりこんでいるうちは「そんなに悪いことをしていない」という感覚で、平然と不倫を繰り返している人も多いです。 恋愛関係が盛り上がっているときには見えなかった不倫相手のネガティブな一面が見えたり、不倫が家族にバレてしまったことで、現実に直面し一気に関係が冷め切ってしまうこともあります。
ここまで不倫の末路としてよくあるパターンを紹介しましたが、実際の具体的な不倫の末路としてこんなエピソードもあるようです。
IT会社の管理職として働くタカシさん(42歳)は、新卒3年目のマユさん(25歳)を部下として気にかけていました。始めは上司と部下の関係でしたが、賢く愛嬌もあり若くて美人なマユさんから個別でプライベートな誘いやアプローチを受けて、思わず有頂天に。マユさんから「こんなに仕事もできてかっこいい人と私も結婚できたらよかったのに」と告白されて、不倫関係になります。
「妻子ある自分を理解してくれて、仕事でも尊敬してくれるマユはなんていい子なんだろう」と彼女を大切に思い、彼女の年齢では経験できないような高価なデートやプレゼントで愛情を伝えます。もちろん二人の関係は会社内でも秘密にしていましたが、自然と彼女への仕事のフォローは手厚く、ひいきして業績や行動評価を高くするようになっていました。不倫関係になって1年ほどたち、花形の仕事はマユに依頼する一方で、人がやりたがらない面倒な仕事をマユ以外の部下にやらせることもしていました。
マユさんへの業務上の待遇の良さを不信に思った別の同僚からコンプライアンスへの告発もあり、タカシさんは上司から「まさかとは思うが疑われている事実がある。社内不倫はないように」と釘を刺されます。まずいと感じたタカシさんは、マユさんへのひいきはこれから控えようとします。
それから3か月ほどたって、タカシさんは「マユさんが婚約した」という噂を耳にします。実はマユさんは上司のタカシさんと不倫関係にありながらも、婚活アプリで理想の男性とマッチングし結婚前提に1年近く付き合っていたのでした。マユさんに問い詰めると「だってタカシさんは結婚してくれないでしょ?」「奥さんと子どもが一番大事なんでしょ?」と言い訳をし、結局タカシさんとマユさんは破局することになりました。マユのことは愛していましたが、妻や子どもを手放すことや会社で不倫が明らかになることも、タカシさんにとっては現実とはかけ離れたものだったからです。
このように既婚男性と不倫している独身女性の中には、「結婚してくれないから」という理由をつけて、同時進行で他の男性と付き合っている場合があります。不倫相手からは仕事上のメリットやデートやプレゼントを受け取り不倫関係を続けながら、実際に自分が将来一緒に生活していくであろう結婚相手は賢く別のルートで探しているのです。
タカシさんはマユさんへの未練や結婚された嫉妬心を胸に抱えながら、部下としてマユさんの結婚を祝福しなければならない立場になってしまいました。マユさんの結婚式にはどうにか理由をつけて欠席することに成功しましたが、マユさんへの恋心を捨てきれず、同じ会社にいるつらさに耐えられなくなり、関連会社に転籍する形で物理的にも離れることにしました。
タカシさんの妻や会社の人に不倫がバレることがなかったのは幸いですが、「結局マユにいいように利用されて捨てられた」という、女性不信になりそうな末路となってしまいました。
食品メーカーで働くノリコさん(39歳)は、7歳年上の夫と暮らす既婚者です。中途採用で入社した同い年のヒロシさん(39歳)と共通の知人がいたことから仲良くなり、お酒好きな二人は会社の飲み会の常連になります。帰りのタクシーが同じ方面になった際にヒロシさんが尋ねた「ホテルに寄ってもいい?」という冗談から、不倫関係に発展します。
ヒロシさんはまだ5歳の子どもがいる既婚者で、「妻との門限は2時だから」とどんなに酔っていてもホテルで甘い時間を過ごしていても、時間が来たら帰ってしまいます。
妻や子どもを優先するヒロシさんに「もっと私を見てほしい」とノリコさんが不満を伝えてケンカになることもありましたが、ヒロシさんが匿名でノリコさんのデスクにこっそり花を届けたりするユーモアやサービス精神、少年のような無邪気さにどんどんハマっていきます。
ノリコさんは自分だけの秘密にできず、同僚の女性二人にヒロシさんとの関係や、「将来的には夫と別れて一緒になりたい」という気持ちを打ち明けてしまいます。 秘密を知った同僚女性達は、ノリコさんやヒロシさんの名前を伏せたものの少しずつ噂話を広めてしまい、社内では周知の事実に。
同じころ、ヒロシさんのスマホを見た妻からも「夫とどういう関係ですか」と連絡が来てしまい、ノリコさんは追い詰められます。 妻に不倫を認めたヒロシさんは、「もうノリコと仕事以外では会わない」と告げて別れます。ノリコさんは慰謝料100万円をヒロシさんの妻に支払い、会社を辞めることになりました。
慰謝料の100万円は、ヒロシさんが妻に知られずに持っていた口座から送金されたものでした。ノリコさんの夫は事情を知っても別れることはありませんでしたが、世間体が気になるからと離婚しないだけで夫婦仲はますます悪くなってしまいました。
この記事では不倫の末路としてよくあるパターンや、実際に起きた事例について紹介しました。
不倫は不貞行為ですが、犯罪ではありません。そのため個人の倫理観によって「そこまで悪いことをしていない」と正当化され、当事者たちは冷静に考えられないことがよくあります。
しかし実際の末路は、悲惨なものになることも大いにあるでしょう。不倫のリスクや将来起こりうることは常に忘れずにいたいものです。
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