浮気をすると妻に優しくなるの?
2022.07.05
2023.05.25
浮気と不倫、近い意味で使われていることがありますが、ズバリその定義は、浮気は婚姻関係の有無にかかわらず、肉体関係の有無にかかわらず他の人に気持ちが映ったときに使われます。一方で不倫は、2人ともまたはどちらか一方が婚姻関係にあり、かつ肉体関係がある場合のことを指します。この記事では、違いや法的責任について詳しくみていきましょう。
浮気と不倫の大きな区別として、「婚姻関係」があるのかどうか「肉体関係」があるのかどうかという点です。
浮気は、婚姻関係や肉体関係にかかわらず、他の異性に関心を向け接触を持つこと全般をいいます。 一方で不倫は、不倫関係にある2人のうちのどちらか、もしくは両方に婚姻関係があり、かつ、肉体関係を持っている場合を指します。一般的にも、結婚をしていたら不倫、していない場合は浮気、のようなイメージがありますよね。
不倫が、婚姻関係と肉体関係がある場合、と定義するとすると、浮気はもう少し曖昧で広い概念といえるでしょう。
よく「浮気はどこから?」という議論がされますが、浮気と感じる境界線は人によってさまざまではないでしょうか。
他の人のことを考えただけでも浮気、他の人に気がある状態でその人に連絡したら浮気、気がある他の人と食事をしたら浮気、肉体関係を持ったら浮気...と浮気と認定するのには人によって感覚に違いがあるでしょう。
それに対し、不倫は婚姻関係あり、肉体関係あり、と明確なのでこれが不倫かどうか?の区別はつきやすいといえます。
浮気と不倫で、法的にはどんな違いがあるでしょうか。責任の重さは慰謝料に比例すると言っても過言ではないでしょう。
それぞれをされたときに、どのくらい慰謝料を請求できるものなのか、確認しましょう。
基本的に、婚姻関係がない場合に相手に慰謝料を請求することはできません。
なぜなら、慰謝料を請求できるのは、「平和な結婚生活をおくる権利」を侵害されたことに対して発生するからです。長年付き合っていた末に浮気をされた場合、慰謝料をとりたいと思う人は多いと思いますが、婚姻関係がない限りはとれないのが現実です。
では、婚姻関係がまだなかったとしても婚約している場合はどうでしょう。婚約している場合と、事実婚をしている場合においては結婚していなくても浮気の慰謝料を請求することができます。
では、婚約や事実婚の定義をまずは確認しましょう。
次のような条件にあてはまる場合に婚約関係にあるとみなされます。
【婚約とみなされる条件】
次に、事実婚の条件は次のとおりです。
【事実婚とみなされる条件】
事実婚の場合、住民票のほかにも、社会保険に第3号被保険者として登録していたり、私的契約書(内縁契約書)に調印していたりすれば、より明確に証明ができるでしょう。
こういった、婚約関係・事実婚関係にある場合の慰謝料の相場は、数十万円~200万円程度です。結婚している場合の慰謝料に比べると相場は低めになる傾向があります。
しかし、浮気された側が負った精神的苦痛の度合いや既に結婚式の準備が進んでいる、結婚するためにすでに職場を退職している、などといった場合は、200万円を超える慰謝料が認められることもあるでしょう。
婚姻関係がある場合に慰謝料請求は可能です。
慰謝料の相場はどんな状況かによってケースバイケースですが、過去の事例から見ると、50〜300万が相場です。結構、幅があるように思いますが、どのようなことが金額に影響してくるのでしょうか。
金額を左右する事項としては、別居しているかどうか、離婚しているかどうかという点があります。
不倫(不貞行為)で離婚に至った、別居した場合の慰謝料相場は200~300万円。同居していて離婚もしていない場合の慰謝料相場は50~100万円。
一般的には、不倫が原因で離婚したり別居したりした場合の方がより生活に大きな影響を与えた、とみなされ高額になります。
また、他にも慰謝料が高くなる要因としては次のようなものがあります。
【慰謝料の判定をする際の観点】
など
こういった項目に当てはまる場合、慰謝料が相場よりも高額になる可能性があります。
ご自身のケースはどのくらいの慰謝料がとれそか、想像してみてください。
パートナーの様子がいつもと違う...と感じたとき、どうやって浮気や不倫をしたか?を確かめればよいのでしょうか。
実際に浮気や不倫をされた人にはどんな兆候があったのか、浮気と不倫の違いにも注意しながらみていきましょう。
Aさんは、付き合って半年の彼氏がいました。元々某出会い系アプリで知り合った2人。彼が過去にアプリで出会った人との関係が切れているのか多少の不安はあったものの、気が合うし1週間に2回のペースで会っていたので、他の人と会う隙はそんなにないだろう...と気にしないようにしていました。
しかし、はじめの3ヶ月はAさんと頻繁に肉体関係を持っていたものの、それ以降は会っても「疲れている」「明日朝が早いから」という理由で、誘いを断られるように...。
3ヶ月もすれば少しは落ち着くか、と思いつつも不安になっていきました。
ある日、ベッド脇に置いてあるコンドームの箱を見ると、中身のないゴムの包装が入っていました。よく見ると自分と前回したときと違うパッケージ。
疑うのは早いと思い、次回彼の家に行くときにもう一度確認してみよう、と思いました。
もちろん、その夜も何もしないまま...次回のデートを迎えます。
彼がお風呂に入っている間に、ゴムの箱を見ると...なんとゴムの数がまた減っている...。 これは黒だ、ということで浮気認定をしたそうです。
これは肉体関係があったとしても、婚姻関係がないため、不倫ではなく浮気といえます。
このケースは、婚約関係でもなく付き合って半年未満、と期間も短いため慰謝料を請求することは難しいです。
Bさんは半年付き合った彼と婚約し、彼の家に引っ越し同棲を始めました。彼はもう10年も同じこのマンションに住んでいると聞いています。
彼がいないときに掃除をしていると、ふと目に入ったのがゴミ箱に捨てられたハガキでした。住所は、もちろん彼の家になっています。しかし宛名を見ると知らない女性の名前が...。
前に付き合っていた人のものか?と尋ねたところ、「なんで見たんだ」と逆ギレをし始める彼氏。
過去のことであれば、「元カノのだよ」と言えば済むのにやましいことでもあるのか?と聞くと、挙動不審になってしまいました。
以前、Bさんが帰宅する際に、駅の反対側から歩いてくる彼を見つけたときと同じ態度...。あのときも「なぜ家はこっちなのに反対側の出口から出てきたのか」と尋ねたところ、しどろもどろになっていたのでした。
怪しさは増していき問い詰めたところ、駅の反対側に元カノが住んでいていまだに会っているということでした。もやもやしハガキに書かれていた名前をFacebookで検索したところ、なんとつい最近、元カノ(と言っている女性)と彼の実家で撮られたツーショット写真が投稿されていました。
もしかして私が浮気相手なの?そう聞くと、困った様子の婚約者。
実は元カノと言っている女性とも婚約していたのです。このとき、Bさんの実家の両親には彼を会わせており、婚約の報告も済ませていました。
来週には結婚式場を見に行く予定も入れており、Cさんの精神的苦痛は大きいものでした。
婚約二股、ということになりますが、このケースも婚姻関係はないので不倫ではなく浮気に該当します。
しかし、婚約をしていたことと、Bさんがすでに彼の家に引っ越しを済ませていたことなどから、慰謝料を請求することに成功しました。
Cさんは、結婚して東京で夫と暮らしていましたが、実家の父が病に倒れ、母は営んでいた店を切り盛りするため、Cさんが夫の面倒を見ることになりました。
Cさんは地元の静岡に、夫は東京と離れての生活がスタートしましたが、月に2回は会っていました。
Cさんが「来週、東京の家に行くね」と伝える電話で、この土日は何をするのか尋ねると、夫は会社の人と高尾山に登ると答えました。
翌週になってCさんが東京の家に戻ると、2枚の高尾山のチケットが夫の机の上に置かれています。 「ん?会社の人と行ったはずなのになぜ2枚...?」
不審に思って尋ねると、誰かの分を間違って持って帰ってきたのかも、とのこと。
「高尾山の写真を見せて」と言うと「撮っていない」と言います。
トレッキングが好きな夫が写真を撮らないなんてことがあるのか?とさらに不信感が増します。
その夜、夫が寝た後に夫のスマホを見たところ、LINEには「高尾山楽しかったね」という女性からのメッセージが。
夫を叩き起こし、問い詰め、怒りに任せて家を出ていきました。
遡ると、別居生活が始まって間もない頃から不倫関係はスタートしており、相手の女性は職場の同僚であることがわかりました。そしてその女性も既婚者だったのです。
このケースでは、発覚時に既に別居しており、その理由が親の面倒を見るためだったことから、不貞行為を原因とした別居でなかったことで慰謝料を相場より多くもらうことはできませんでした。
しかし、親の看病をする心労に追い討ちをかけるように不倫の事実が発覚したことでCさんは病んでしまい、うつ病の判断をされてしまったことから、慰謝料はしっかりもらうことができたようです。
浮気と不倫の違いは、婚姻関係があるかが大きな違いです。また、浮気と不倫では法的な制裁も変わってきます。
しかし、婚約や事実婚など婚姻関係がない場合でも状況によって慰謝料を請求することができます。
ご自身の今の状況では慰謝料がとれるのか、とれるのであればどれくらいとれそうであるか、この記事の観点を参考にしていただけたらと思います。
もし、まだ浮気や不倫の確証がとれていない、証拠を得たい、とお悩みの方がいらっしゃいましたら、すずらん探偵事務所にご相談ください。
行政書士としても活動し、警察ならびに国家公務員として二十余年勤務して得た知識・経験を活かし、1日でも早く、浮気の悩みから解放されるためのお手伝いをします。ぜひ、気軽にご相談ください。
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